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JCAP発足の背景

1.我が国の大気環境に係わる推移

我が国では、1960年代に大気環境が悪化したため、この問題を解決するために1967年には公害対策基本法が公布されました。また、1970年には鉛公害や光化学スモッグという新たな環境問題が発生し、自動車排出ガス規制は1978年にガソリン車を中心に大幅に強化されました。

自動車業界は積極的に規制対応車を導入し、石油業界はそれに対応するために1975年にガソリンの無鉛化を図るとともに石油製品の低硫黄化に取り組んできました。

これらの対策の結果、SO2(二酸化硫黄)濃度、CO(一酸化炭素)濃度は大幅に低減され、全ての観測局で環境基準を満足するようになりました。しかし、車の保有台数の増加等によりNO2(二酸化窒素)やSPM(浮遊粒子状物質)の環境基準の達成率は低いままとなっていました。

2.諸外国の動き

さらなる大気環境の改善のため、1980年代から欧米で自動車と燃料の共同研究が始まりました。

米国では、1989〜1993年にかけて自動車業界と石油業界の共同研究(Auto/Oil Air Quality Improvement Research Program)が実施され、自動車の排出ガス低減のためのガソリン品質に関する研究が行われました。

また欧州でも同様に、1993〜1996年にかけて、ガソリンに加え軽油品質に関する自動車排出ガス低減のための研究(EPEFE:European Programme on Emissions, Fuels and Engine Technology)が実施されました。

3.行政および産業界の推進協力の気運

我が国においても、1993年頃から自動車業界と石油業界の間で、欧米と同様の共同研究を実施し我が国の大気環境改善に寄与しようとの気運が盛り上がり、環境庁(現環境省)、通商産業省(現経済産業省)、運輸省(現国土交通省)も含めて共同で検討を開始しました。

その結果、通商産業省の補助金を受け、一般財団法人石油エネルギー技術センターを中核機関とした日本版オートオイルプログラムであるJCAP(Japan Clean Air Program)が、1997年に発足しました。

4.JCAPの必要性

欧米のオートオイルプログラムに対して、JCAPでは以下に示すような我が国固有の環境等に合わせて研究を行っています。

  1. 自動車の使用条件の相違(気候、都市構造、走行パターン、等)
  2. 自動車技術の相違(希薄燃焼、直噴ガソリン車、等)
  3. 燃料事情の相違(精製プロセス、燃料の製造方法、等)

日、米、欧の環境条件の違い 日、米、欧の環境条件の違い
 日本は、特に大都市圏に人口と経済活動が集中しているため、居住地域内の大型ディーゼル車の走行等、狭い地域で様々な大気質に影響を与える排出源があります。
 米国では、公共の交通機関が少ないため、大気質への自動車排出ガスの寄与率が大きくなっています。また、カリフォルニア州では、偏西風がロッキー山脈にさえぎられるため大気汚染物質が停滞しやすい特徴を有しており、世界で最も厳しい規制が課せられています。
 欧州では、CO2への関心が高く、燃費性能に優れたディーゼル乗用車が急速に増大しており、排出ガス対策が課題となっています。

原油の輸入先と硫黄分1 我が国の処理原油と石油製品構成の特徴

■原油の輸入先と硫黄分
 日本で消費する原油はその大部分が硫黄分の比較的高い中東系の原油であり、石油製品の硫黄分を所定のレベルまで下げるには海外よりも厳しい精製条件が必要です。
原油の輸入先と硫黄分2
石油製品生産得率の比較 ■石油製品生産得率の比較
 また日本では、海外と異なり低硫黄の灯油が暖房用に多く用いられており、その比率が海外よりも高いため、必然的に軽油の硫黄分が高くなり、より厳しい精製条件が必要となります。石油業界では、これを達成するために、積極的に精製技術の開発に取り組んでいます。